昭和後期からこれまでの配管の歴史をご紹介


今回は「そもそも配管ってなに」という段階から、配管の歴史についてご説明します。 配管というワードはよく耳にしますが、その実ちゃんと理解している方は少ないのではないでしょうか。あらためて配管について学んでみましょう。

 

 

■そもそも配管ってなに?

 

配管とはそもそもどういったモノを指すのでしょうか。 広辞苑をめくってみます。「水道・ガスなどの管を配置すること」とある。これは動詞としての配管ですね。 つまり名詞化すると「水道やガスの管」ということになります。インフラを適切に各家庭に送り届けるために使われるのが配管なのです。

 

 

■配管の歴史

 

1.昭和49年あたりまでは「亜鉛メッキ鋼管」 配管の歴史

 

昭和後期の配管は「亜鉛メッキ鋼管」と呼ばれる管でした。その名の通り鉄管に亜鉛で加工したモノでしたが、現在比べると、衛生的にも品質的にも好ましくなかった。 樋運も管内に錆でできたこぶが大量に発生していたのです。そのため赤水が出ることも頻繁にあり、錆にはバクテリアが発生。 汚れとこぶとで管内が詰まってしまうこともしばしばありました。たとえ閉塞しなくても錆まみれの水はおいしくなく、体にも悪かったのです。

 

 

2.昭和50年~平成5年は「硬質塩化ビニル鋼管」 昭和50年~平成5年は「硬質塩化ビニル鋼管」

 

昭和50年以降、配管の問題を解決しようと苦心したうえで「硬質塩化ビニル鋼管」が完成します。 これは鉄管内に塩化ビニルが組み込まれており、直管内は錆びることが無くなりました。 しかし接合部やバルブは、以前錆びやすい鉄幹が使われており、接合部が錆びるので、結局管内を詰まらせることも多々あったのです。

 

 

3.平成5年から平成10年は「コア内蔵継手」 平成5年から平成10年は「コア内蔵継手」

 

接合部の問題を解決すべく「コア内蔵継手」が発明されました。 これで鉄管はほぼ使われなくなったのですが、継手には問題があり、ねじ込みが甘い場合、鉄管部分が露出し、結局錆が発生することもあったのです。

 

 

4.平成10年以降は「ステンレス鋼管」と「ポリエチレン管」 平成10年以降は「ステンレス鋼管」と「ポリエチレン管」

 

技術革新により「ステンレス鋼管」と「ポリエチレン管」が発明された結果、鉄さび問題に終止符が打たれました。 鉄管が使われなくなったことで錆こぶもなくなり、出てくる水もきれいになった。また配管が詰まるリスクも軽減され、今ではおいしい水を安全に飲めています。

 

 

■まだ鉄管が使用されている住まい

 

現在は最新の「ポリエチレン管」などが主に使用されていますが、依然、鉄管が使われている建物もあります。築年が経過している住まいの場合は注意してください。

 

もし赤水が出るなどのトラブルが起きた際は桶川工業にご相談を。配管のプロとしてしっかり現地調査をしたうえで最適な工法で施工します。